
東京タワー:正式名は日本電波塔(にっぽんでんぱとう)
数多くの映画やドラマのワンシーンを飾るとともに、東京を象徴するもの一つ。
1958年12月竣工 工期が一年半という異例のスピードで工事が進められるなか、記録によると朝6時から夕方6時までフル稼働の現場には常に400人もの作業員が従事していたということ。鉄骨の組み立ては全て手作業で行われ、リベット(800℃に熱した鉄のピン)も必要に応じて、鉄製の箸で上で作業する職人に放り投げて渡していたと。この話だけでも当時の現場の活気は相当なものだったのではないかと。
地方に住むものにとって、東京へ行った際にタクシー移動で、この東京タワーがビルの合間から見える毎に嬉しい気持ちになります。そしてこれからもこの光景を見慣れるということはないと思っています。
建物がもつ、「人を惹きつける魅力」とは。
スカイツリーと東京タワー。
決してスカイツリーがどうというわけでなく、東京タワーの艶やかさが私は好きです。
(あくまで個人の好みです。)
同じ電波塔という役割でありながら、時代や建設に至った経緯、完成後の世態など
その背景に対する憧れからくるものだと思っています。
人を惹きつける事のできる建物ほど、多くの物語が紡がれて存在します。
ものを「建てる」という過程で、とても大切なのは、携わる人たちの思いであります。
私も日々、「建てる」という仕事に携わる者として、作業工程に対する職人さんたちの
思いというのを大切に考えております。何も感情のないまま惰性で進める工事より、
常に施主を思い、突き進める工事の方がはるかに温かみがあり、建物が醸し出す雰囲気につながります。そこから生まれる物語が建物の魅力へとつながります。
それこそが建物と紡ぐ物語。
年初より、「自論」の展開となりましたが、今年も日々学びの連続として、社業に邁進していく所存でございます。みなさま何卒宜しくお願い申し上げます。