その気持ちが大切。

Jul. 03, 2018

 

司馬遼太郎氏の「竜馬がゆく」の一場面から

竜馬は江戸へ向かって、藤兵衛と旅をするところ、生まれてはじめて富士山を見た。
「藤兵衛、この景色を見ろ」
「へい」 藤兵衛はつまらなそうにまわりをみた。
「気のない顔だなあ」「藤兵衛、一向に驚かぬな」
「見なれておりますんで」
「若いころ、はじめてみたときはおどろいたろう。
それともあまり驚かなんだか」
「へい」 藤兵衛は、にが笑いしている。
「だからお前は盗賊になったんだ。血の気の熱いころにこの風景をみて感じぬ人間は、どれほど才があっても、ろくなやつにはなるまい。そこが真人間と泥棒の違いだなあ」
「おっしゃいますねぇ。それなら旦那は、この眺望をみて、なにをお思いになりました」

 

「日本一の男になりたいと思った」

 

 

 

行く先々でスケールの大きい建物を見ると,その大きさに圧倒されるというよりも、その建物に携わった方々の意気込みに纏わる舞台裏での物語を勝手に想像し感動するのですが、この「富士山」という自然が作り出すスケールの大きさというのは、あくまで「自然」のなかで生まれた神秘的な部分に心を動かされます。

時代の移り変わりが激しい時代だからこそ、先の坂本竜馬のように「感じる心」が大切だと思っています。

2018年07月03日 | #伊勢について#O'BLD
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